シークワーサー風味のあさりパスタ
私がカルチャーセンターなどで行わせていただいている講座は、主に生活習慣病の予防を中心とした内容ですが、初回は栄養の摂り方をお話ししています。
中でもタンパク質の重要性をお伝えすべく、実際の献立ごとに摂取量を計算して提示しています。
その中の献立例で昼食にパスタを食べた場合を挙げていますが、これは仕事中外食を想定しています。
それを家庭でたんぱく質量を意識的に増やしてどのくらい摂れるかを計算して見ました。
外食でパスタを注文した場合、ボンゴレ、ミートソース、魚介のパスタなどで少したんぱく質食材が入るかと思います。
しかし、やはり量的には少ないと言わざるを得ません。
では、家庭ではどうか?
実際あさりを沢山入れて作って見ました。
ツナサラダもつけて計算して見ましたのでご紹介します。
メニュー:あさり、マッシュルーム、アスパラのシュークワーサー仕立て。
ツナサラダ(ツナ、レタス、アスパラ、カイワレ)
材料:パスタ、あさり(一人前30g 剥き身)マッシュルーム、グリーンアスパラ、シークワーサー(レモンで代用可)、オリーブオイル、塩、胡椒、乾燥バジル
ツナ缶(一人1/2缶約30g)、レタス、グイーンアスパラ、カイワレ
作り方:
1 パスタは袋に書いてある通りの茹で方で茹でる。
2 パスタを茹でている間に、あさり、マッシュルーム、グリーンアスパラをオリーブオイルで炒める。
3 シークワーサーを絞っておく。(一人前約20cc)
4 茹で上がったパスタを2に投入し、さっと絡め、シークワーサーを入れて混ぜる。
5 塩、胡椒、乾燥バジルを適宜入れ、出来上がり。
シークワーサーの時期なので爽やかなシークワーサーの風味を生かしたさっぱりパスタにしました。
レモンバジル風味などよく見かけますが、沖縄風シークワーサーバージョンに!レモンとはまた違った風味で美味しいです。お試しください。(もちろんレモンで代用可です)
あさり30gのたんぱく質有効量は約2.1g
ツナ30gのたんぱく質有効量は約5.3g
パスタは小麦粉ですので、グルテンというたんぱく質が含まれています。
グルテンにアレルギーがなければグルテンフリーではない普通のパスタで召し上がっていただいて、
パスタの量は人それぞれ違いますが、150gぐらいとしてたんぱく質有効量は約2.8g
合計で約10.2gです。家庭であさりやツナを多めに入れてもこれだけしか摂れないことを考えると、
外食でパスタを食べた時のタンパク質量の少なさが想像できると思います。
タンパク質は体重1kgあたり1gは摂りたいです。つまり、体重50kgの人で50gは欲しいところ。
一日三食として、一食当たり、16.6gです。
朝食で摂れていない場合、昼食は煮魚、焼き魚、あるいは豚の生姜焼き等しっかりタンパク質を摂れるメニューにして欲しいと思います。
夜は逆にあまりガッツリ系よりは白身魚、大豆類、卵類などを使って、量はしっかり、でも献立としては軽めが理想的ではないでしょうか。
ちなみに、タンパク質の摂取量の計算の仕方はちょっと複雑です。
人間にとって体内で合成のできない、つまり食品から必ず摂る必要のある”必須アミノ酸”をどれだけ含んでいるか、また、そのアミノ酸の組成(アミノ酸は必須アミノ酸の含有量が一番少ないものの
分までしか総合的に機能しない)や吸収率によってアミノ酸価というものが設けられています。
だから、ツナ30gがそのままタンパク質量30gとはならないのです。(他に水分なども含まれています)
細かい計算は置いといて、予想以上にタンパク質は摂れないものだということを知って頂ければと思い、
ここに書きました。
しかも、タンパク質源となるもの、つまり、魚、肉、卵、大豆類はビタミンB群をはじめとするビタミン類やミネラル類も一緒に含まれていますので、しっかり摂りたい栄養素です。
もちろんそれだけでは足りないので、野菜、果物、海藻、キノコ類、豆類、種実類などを満遍なく摂るのが大事ですが。
今は情報が氾濫し、偏った食事になっている人も多い様に思います。
ベジタリアン、ローフード、パラオ・・逆にMEC食やケトン食(肉食)など。
どれかに偏るのは分子栄養学的にはナンセンスです。
どの栄養素も必要ですので、偏らず、食べ過ぎず、甘いものは出来るだけ少なく。
これが一番健康的かと思います!
↑あさり30g ツナ30g